相鉄のマンション再生事業について、よくお問い合わせいただく内容をまとめました。
初動期について
修繕や建替えの検討は、何から始めればよいのでしょうか?
- 有志による勉強会から検討を始められるのが一般的です。
- 有志による勉強会では、現在のマンションが抱えている問題点を皆さまで共有し、それを解決する手法として、修繕や建替えについて事例研究をするのが一般的です。その際は全ての居住者の方と情報を共有することが重要ですので、管理報やマンション再生ニュース等で告知したり、説明会を開催しながら進めていきます。
修繕か建替えか、どのように判断すればよいのでしょうか?
- 費用等の負担とその費用対効果を比較し、議論を重ね、総合的に判断します。
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「修繕」の場合、「建替え」の場合について、費用等の負担とその費用対効果を比較します。建替えの場合は建築費などの費用だけでなく、余剰住戸がある場合はその売却による収入なども考慮して各区分所有者の方の負担を算出します。
金額だけではなく、仮住居やスケジュールなどの項目についても十分に比較検討し、議論を重ねた上で、最終的に区分所有者の皆さんでどちらを選択するかを決定します。
修繕について
建物診断とはどのような事を行うのですか?
- 図面の確認から打診調査など、部位ごとに様々な調査項目があります。
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建物診断は現状の建物の劣化状況を把握する為に行います。 診断の種類には新築時の図面の確認、管理組合へのヒアリング、外観目視調査、打診調査、シーリング材の抜取り劣化調査など部位ごとに様々な調査があります。
耐震診断とはどのようなことをするのでしょうか?
- 建物の現状調査を行い、設計図をもとに構造計算を実施します。
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耐震診断とは旧耐震基準(1981年より前)で設計されて建てられた建物が、大地震時に倒壊・損壊しないかの耐震性を診断する事です。最初に建物の現状調査とコンクリートの強度調査を行います。次に、設計図をもとに行う構造計算に調査結果を反映させて診断結果を求めます。
建物の安全性はどのように判断するのでしょうか?
- 建物の強度や粘り、形状、経年状況を考慮したIs値を計算し、判断します。
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建物の安全性はIs値という構造耐震の指標で表されます。この数値と建物の安全性の関係は国土交通省告示で示されています。0.6未満の建物は「震度6強の地震で崩壊、倒壊する危険性がある」とされており、耐震補強工事をする事が望まれます。
建替えについて
建替えの合意形成はどのように行っていけばよいのでしょうか?
- 公平性・透明性を確保し、一人一人の意見を踏まえて、建替え計画を練り上げていきます。
- 区分所有者の方々が一つの方向に向かって共に歩き出す為には公平性や透明性を確保することが大切です。そのためには、説明会等で建替えに関する知識を皆さんで共有することや、ワークショップでの意見交換、個別面談などを通じて一人一人の意見や希望を把握し、何度も修正をしながら建替え計画を丁寧に練り上げていくことが必要です。もちろん、全員が100%満足する、ということは難しいですが、このような過程を通じて最終的に皆さんが納得できる計画を作り上げていきます。
建替えにかかる資金調達をどのようにすればよいのでしょうか?
- 預貯金、もしくは、ローンによる資金調達が考えられます。
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新しいマンションを取得する際、皆様にご負担いただく資金の調達方法としては、(1)預貯金による支払い(2)ローンによる支払いが考えられます。ローンに関しては、銀行等民間金融機関からの融資.住宅金融支援機構の民間提携融資(フラット35)住宅金融支援機構の高齢者向け返済特例制度等が利用できる場合があります。
- 高齢者向け返済特例制度住宅金融支援機構の高齢者向けの返済特例制度です。毎月の返済は利息のみで、元金はお亡くなりになったときに一括で返済する制度です。
- リバースモーゲージ自宅を担保に毎月一定額の融資を受けるローンです。借り入れされた方がお亡くなりになったときに自宅を売却するなどして一括返済します。
- 親子リレー返済申込をされた方(親)が返済能力を失った場合、後継者(子)が債務を継承して返済を続けていく制度です。
仮住居はどのように見つければ良いのでしょうか?
- 自ら確保されるケースが多いですが、当社がお探しすることも可能です。
- 仮住居の確保に関しては、知人や不動産業者の紹介によって、自ら確保されるケースが一般的です。しかし、ご希望される場合は、当社や、住宅の仲介を行っている相鉄不動産販売が皆様のご希望に合った仮住居の探索を行わせていただきますのでご安心ください。過去の事例では、民間の賃貸住宅の他、公営住宅やURに協力を依頼し、ご紹介させていただいたこともございます。